要旨: 流行というのは大衆の心理的現象と社会的行為である。いま、流行は社会的、文化的背景を反映して社会情勢や文化、価値観に影響されやすいものである。流行現象の中で物的流行、行為的流行、思想的流行がある。
心理学家川本の紹介:川本氏(1981)は「流行現象は一つの伝播現象で、流行採用意識は自己意識ではない」と主張した。
しかし、物的流行のファッション① から見られる流行現象も同類化への個別化への欲求、そして、社会的順応への欲望を満足しながら流行を取り入れることが当たり前だと考えている。特に流行の中で物的流行のファッションは特に移り変わりが激しいものであって、社会生活の環境への適応行動として、他の人の行為を摸倣し、ファッション流行を受容する多数性は摸倣せざるをえないと言う心理的強制力によって形成される。さらに、ファッション流行の最後の根源は美に対する自我意識である。
本文では、まず、流行現象の様々な理論や、特徴を中心として説明し、現代の人々の流行採用意識に何が影響を与えているのか考えたい。