要旨:1980年代に生まれた日本の作家である青山七恵は『ひとり日和』を持って第136回芥川龍之介賞に受賞された。また、2005年彼女は短編『窓の灯』も、第35回川端康成文学賞を受賞した。そのために、日本を始め、中国でも青山七恵の作品が価値と意義ある研究に値するとされている。小説『ひとり日和』は日本の伝統的な文学描写と私小説を融合し、若者の人生に対する孤独感や価値観を表現した。作者が表現されている孤独な意識は前世紀の多くの作家に影響され、また今日新しい時代にもその魅力を伝わっている。
日本人は昔から孤独感を表われる作品が好かれている。それに伴い寂び侘び物哀れの美意識は時の流れの中に社会の変化に応じて、大きく変わってきた。それは人々の心理的な変化を反映するだけではなく、現代日本社会の美、愛情と生死観対する思想も示さている。
本論文は『ひとり日和』を中心に、物語の内容構成、言語表現などを通じて作者の孤独観を研究してきた。『ひとり日和』の主人公知寿と吟子から生まれたものの寂しさの原因を分析し、作者のほかの作品及び同時代の作家と比較しながら、青山七恵の孤独感の変化の道筋を究明した、さらにその作品が日本社会にもたらす影響をまとめた。以上のごとく作者に描かれた現代日本人の孤独観及び日本文化に表われる物哀れと人間の寂しさ、孤独感は、今現在に存在されている日本社会の若い世代の孤独観である。われわれは今後日本文学の研究に役に立つではないかと思う。
キーワード 青山七恵 若い世代 孤独意識 価値観
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1.先行研究2
2.『ひとり日和』における孤独感3
2.1「知寿」という人物から見る若い世代の孤独感3
2.1.1 家族愛の中の孤独感4
2.1.2 孤独に伴う愛と死5
2.2年寄りの代表者「吟子」から見られる寂しさ 6
3.若い世代から社会人への「ため息」7
3.1『やさしいため息』におけるOLたちの寂しさ8
3.2未成年から成長した孤独 9
4.同時代の作家により表現された「寂」9
4.1未成年に拘り——『蹴りたい背中』9
4.2『ひとり日和』と『蹴りたい背中』の差異10
終わりに11
参考文献12
謝辞1